【事例紹介】ビジネスモデルとは?つくり方と10通りの構成パターン

「起業したいけどビジネスモデルの考え方がわからない」
「これからビジネスを始めるのに整理したい」
「脱サラして自分のビジネスで成功したい」

このようなお悩みを抱えていませんか?

インターネットの発達によりミニマルなビジネスモデルを見かけることも増えてきました。

「自分のアイディアも世の中に受け入れられるのでは?」と思いながらも、それを形にするのは簡単ではありませんよね。

そこでこの記事では、初めての人でもビジネスモデルを理解し、0からビジネスモデルを方法を解説していきます。

目次

ビジネスモデルとは?

ビジネスモデルの定義とは

  • 事業で利益を生み出す
  • 企業価値を高めて事業を継続するための仕組み

Who→What→How

ビジネスモデルとは、当該ビジネスが、誰に(Who)、何を(What)、どうやって(How)、付加価値を提供し収益を得るのかが盛り込まれたビジネスの仕組みです。

優れてたビジネスモデルは、企業が持続的な収益を得られるだけでなく組織拡大や成長にもつながります。

「ビジネススキーム」似ている言葉の違い

スキームは英語で「scheme」と表記され、「体系的な計画」と訳されます。

大きな違いはありませんが、スキーム図で用いられる経営資源(要素)は次のように挙げられます。

・ヒト(人物や組織)
・モノ(有形/無形の要素)
・カネ
・情報

ビジネスモデルを図解する方法として、「ビジネスモデルキャンバス」などがあります。

「誰に何をどのように」という根本は変わらないため、腑におちる方法を採用するのが良いです。

ビジネスモデルの考え方

ビジネスモデルはビジネスの構造であり、お金の流れや仕入れなどを文章で説明するだけでは伝わりにくいです。

そこで考え方を整理しわかりやすくするために、いくつかの図解が用いられます。

  • 3W1H
  • ピクト図解
  • ビジネスモデルキャンバス

3W1H

「誰が(Who)」「何を(What)」「いくらで(How much)」

「誰が誰に何をいくらで提供するのか」をそれら図に表していきます。

サービス提供者とユーザーのみでなく、関係会社の流れも書き起こすと良いでしょう。後ほど詳しく解説します。(3W1Hの解説はこちら

ピクト図解

ピクト図解はビジネスモデルを可視化するツールで、上記の3W1Hを図示したものです。

ヒト・モノ・カネ・情報を記号で表し、事業の構造を視覚的に理解できるようにします。

ビジネスモデルキャンバス

  • 顧客セグメント Customer Segments
  • 価値提案 Value Propositions
  • チャネル Channels
  • 顧客との関係 Customer Relationships
  • 収益の流れ Revenue Streams
  • キーリソース Key Resources
  • 主要活動Key  Activities
  • キーパートナー Key Partners
  • コスト構造 Cost Structure

ビジネスモデルキャンバスは有名でかつ重要なため、別記事で詳しく解説します。

ビジネスモデルキャンバスを詳しくみるにはこちらから

ビジネスモデルをつくるメリット

ビジネスモデルを考えるメリットとしては、主に3つの点が挙げられます。

  • 事業への理解を深められる
  • 問題点を発見できる
  • トラブル発生時に原点回帰できる

事業への理解を深められる

まずは自分が始めようとしている事業を俯瞰してみる必要があります。競合他社やその特徴などを調査し分析する過程で、業界についても詳しくなれます。

問題点を発見できる

ビジネスモデルは事業戦略と収益構造を示す設計図です。

営業を開始する前に綿密に計算していくなかで、問題点を洗い出すことができます。事前に把握することができれば、対応策も練られます。

トラブル発生時原点回帰できる

営業をはじめた後にもしトラブルが起きても、事業の原点を振り返り解決の糸口を見つけられるメリットがあります。

ビジネスモデルを構成する4つの要素

  • Who・顧客
  • What・提供価値
  • How・プロセス
  • Why・収益構造

Who・顧客

自社サービスは「誰をターゲットにするか」をまずは定める必要があります。自社のサービスを買ってくれる消費者がいなければ成り立ちません。

  • 顧客は個人か法人か
  • 性別、年齢、家族構成など属性
  • 趣味趣向
  • ターゲットの年収や月の出費額
  • 消費されるシーン
  • 顧客が抱えている不満

「どのような人がどのようなシーンで利用してくれるのか」を明確にしておくことが重要になります。

What・提供価値

ターゲットを明確に決められたら、その顧客に「どのような価値が提供できるか」を決めていきます。

また「ターゲットはどのような価値を欲しているか」を顧客視点でも捉える必要があります。主に下記の2点に分けて記載していきましょう。

  • 顧客の不満を解消する
  • 顧客に新しい価値を提案する

どちらもマーケットインという概念です。サービスをただ作れば売れるわけではないため、この概念に基づき顧客満足度を重視していきます。ターゲットが求めていることを、提供する価値で解決できるかを何度も熟考しましょう。

How・プロセス

「どのようなターゲットに何を提供するか」が決まれば、それを「どのようにして届けるか」を検討していきます。

プロセスは下記のように経営資源や市場との関係性などを書き出していくと良いです。

  • 材料の調達方法
  • 商品開発
  • 流通経路
  • 集客方法
  • 提供方法

商品を一回提供するだけでなく、顧客がリピーターになるための手法も盛り込むことが重要です。

リピーター限定の施策や情報発信など、積極的に取り入れましょう。

Why・収益構造

ここまでの構成ができたあとは、自社がどのプロセスで収益を上げるかを考えていきます。顧客にとって価値のある商品・サービスであっても、提供時に収益がなければビジネスモデルは成り立ちません。

  • どのプロセスで収益が発生するか
  • コストはいくらかかるのか

顧客一人当たりの利益額や、1ヶ月あたりの収益性を考えて価格設定をしましょう。

主なビジネスモデルの10パターン

  1. 物販方式
  2. 小売方式
  3. 卸売方式
  4. 直販方式
  5. 広告方式
  6. 二次利用方式
  7. 消耗品方式
  8. サブスクリプション方式
  9. マッチング方式
  10. フリーミアム方式

次の「ビジネスモデルをつくる4ステップ」に飛びたい方はこちら

物販方式

自社で開発した商品をユーザーに購入してもらうビジネスモデルです。

商品力によって他者と差別化することが重要になります。競合他社や市場規模によっても左右され、自社のポジションを客観視して、強みやブランディングを分析していきます。

個人経営の飲食店なども物販方式にあたります。

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小売方式

スーパーマーケットやコンビニのような、製造元のメーカーから商品を仕入れてユーザーに販売するビジネスモデルです。

他社も同じ商品を取り扱っているケースが多いため、ラインナップを豊富にしたり、専門性やアフターフォローが求められます。

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卸売方式

メーカーから仕入れた商品を上記の小売店に卸すことで利益を得るビジネスモデルです。

小売店はメーカーと直接取引する方が安価におさられるようにも思えますが、価格崩壊を起こさないためにも卸売業者は欠かせません。

在庫管理や窓口の一本化など工数を抑えたシステム化が求められる業界でもあります。

  • 車の部品
  • 食品
  • 資材関係

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直販方式

メーカーが自社で製造した商品をユーザーに直接販売をするビジネスモデルです。最近はD2Cとも呼ばれます。

製造会社にOEMで製造してもらい、ネットショッピングで販売することも近年は増えてきています。

インフルエンサーが自分でブランディングをしてSNSで販売するケースもこれに当たります。

  • 健康食品やサプリメント
  • 化粧品など美容系商品

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広告方式

文字通り広告費を頂くことで成り立つビジネスモデルです。

アクセス数を稼げてユーザーの目によく触れる媒体や、影響力の大きい媒体やプラットフォームは、高額な広告費になります。

  • アフィリエイト
  • YouTube広告
  • 新聞紙

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二次利用方式

同じ商品を複数回利用して利益を得るビジネスモデルです。レンタルショップもこちらに該当します。

商品というとイメージが結びつかないかもしれませんが、遊園地やアクティビティも含まれます。

大人気になれば一人で複数回の利用もあり、莫大な利益を生むこともできます。リピーターをつくる施策や戦略も重要になります。

  • 映画
  • DVD
  • キャラクターのグッズ化

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消耗品方式

消耗品を継続的に売るビジネスモデルです。

男性であれば経験があるであろう「髭剃り」も該当します。柄の部分はそのまま使えて、消耗品である刃を替えます。同じメーカーのものでなければ使用できないため、同じメーカーで刃を購入します。

下記の代表例は本体を無料や格安で提供し、継続的な利用により利益を得ることを目的としたビジネスモデルも参考になります。

  • ウォーターサーバー
  • プリンターのインク

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サブスクリプション方式

料金を支払うことにより一定期間サービスを受けることができ、事業者は継続収入を得られるビジネスモデルのことです。

毎日好きな時にサービスやコンテンツを楽しめ、日常生活でも増えてきた仕組みです。

  • 動画配信サービス(AmazonPrime、Netflixなど)
  • オンラインサロン
  • ファッション業界

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マッチング方式

言葉の通りマッチングを目的としたサービスで、マッチングをした際に報酬が発生するビジネスモデルです。

出会い系恋愛マッチングアプリのイメージが強いですが、アルバイトのマッチングサービスも増えてきました。

登録者を増やすことでサービスの活性化になるのと同時に、収益にも直結しやすいです。よって集客導線や、高度なマッチング率まで考えサポートすることが重要になります。

  • メルカリ(物販系)
  • タイミー(ジョブ系)
  • Paris(恋愛系)

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フリーミアム方式

最低限の機能の利用は無料でまずは使ってもらい、プラスの機能が欲しくなったら有料プランへ誘導するビジネスモデルです。

よく見かける「初回無料」もフリーミアム方式に該当します。

身近なところでいうとYouTubeです。広告収入のビジネスモデルでもありますが、基本的にユーザーは無料で動画を視聴できます。

流す広告を見てもらうことで収益を得られますが、YouTube premiumに加入すると広告が流れず、スマホを閉じた状態でも視聴できるバッググラウンド再生も可能になります。

無料プランからアップグレードしたくなるような機能を搭載していくことで、さらに多くの収益に繋げることができます。

  • zoom
  • chatwork
  • クックパッド
  • AbemaTV
  • ネット漫画

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ビジネスモデルをつくる4つのステップ

1.ビジネスモデルの収集

まずは成功しているビジネスモデルの成功事例を集めましょう。いきなりゼロから作り上げられるほど簡単なものではありません。

優秀な経営者ほど他社をマネしています。

2.ビジネスモデルの分析

集めたビジネスモデルがどのパターンに当てはまり、どの要素で構成されているのかを分析していきます。

またなぜそのパターンが採用されたのか、市場や業界をよく分析していくと、成功要因が見えてきます。共通項がありスタンダードを把握することが次の作成でも活用できます。

3.ビジネスモデルの作成

情報収集をし分析までできたら、あまり採用されていないパターンにも着目していきます。

どのビジネスモデルが、ターゲットに対して自社サービスの付加価値になるかに重点を置き作成していきます。

この段階では、参入障壁は考えずにいくつか候補を出しておくと良いです。

4.ビジネスモデルの選定

いくつか候補を出したら、その中から実現可能なビジネスモデルを選定していきます。

その際には以下を基準にしてください。

  • ユーザーが便利になる
  • ユーザーの悩みが解決する

重要なのは消費してくれるユーザーの視点に立ち「ベネフィットを明確にする」ことです。どれだけ革新的なアイディアでもユーザーが価値を感じなければビジネスは成り立ちません。

最終決定する際にはブラッシュアップしながら構成していきましょう。

良いビジネスモデルの3つの条件

経済合理性

第一に収益を上げることがビジネスの目的なので、お金が回るかを考えます。

新しい市場空間をつくることで、顧客に課題を定義しそれを解決する価値を提供します。

「俺のフレンチ」は高級なイメージのあるフレンチ料理が手軽に食べられるコンセプトであり、セグメント分けした市場に対してポジションを確立させられました。

また立ち食いスタイルのため「回転率が上がる」「顧客一人当たりの占有面積が小さい」ことから、経済合理性をさらに高められています。

競争優位性

良いビジネスモデルの条件には、すでに存在しているライバルに勝てるのかも重要になります。

他社にはマネできない独自の仕入れルートや、提供スピードなども競争優位性には含まれます。

「俺のフレンチ」では、都市部の限定したエリアに多店舗展開することで地域の顧客を囲い込みました。認知度も向上することから、他社の参入障壁が高くなり競争に優位になったといえます。

持続可能性

どれだけ良いサービスでも持続性がなければ、良いビジネスモデルとはいえません。「俺のフレンチ」においても、一流シェフの採用に失敗し質が落ちればコンセプトが崩れてしまします。

持続可能性を高めるために「俺のフレンチ」では、原価率をギリギリまで高めることで従業員に還元し、一流シェフを手放さないことでサービスの質を保っています。

ビジネスモデルの成功事例

ここまで下記を解説してきました。

フレームワークとして簡単に成功事例のご紹介もしましたが、有名なケーススタディのためご存知の方も多くいらっしゃると思います。

最後に現役の経営者本人がすべてを大暴露している成功事例をご紹介します。

株式会社スキルハックス 代表取締役 迫佑樹さん

迫佑樹さん

18歳で企業し、4年で年商10億円を突破。WEBマーケティングを活用しオンライン事業のみでなく、実店舗ビジネスも展開。不動産も保有し、ベンチャー投資家としても活動中。

  • 学習コンテンツ運営
  • 飲食店運営
  • 美容室運営
  • Twitter フォロワー数 13万人(2022年1月現在)

成功事例の内容

  • ビジネスは設計段階で結果の9割は決定するという事実
  • 第一章 商売やる上で必ず知っておくべき超基礎講座
  • 第二章 超基礎事項たちの関係とビジネス構築フロー
  • 第三章 まとめと具体的な活用例

上記の4つに構成されていて、迫さん本人が自身のビジネスモデルについて解説しています。

特にビジネスにおける公式と具体的なフローは成功者だからこその説得力があります。

おすすめしたい人

  • WEBマーケティングを活用した集客手段を知りたい
  • ビジネスにインターネットを取り入れたい
  • 実店舗の経営をさらに発展させたい
  • 初めての起業で失敗したくない

「なんとなくビジネスモデルについて知りたい」「すでにビジネスを始めていて成功している人」にはおすすめできませんのでご注意ください。

成功している経営者が自分のビジネスモデルを包みかくさずに解説することは、財宝探しで先人が描いたマップやメモ書きが道の途中に落とされているようなものです。道標がゴールへと点々と書き記されているのです。

どのように歩けばいいのかが示されていれば、落とし穴などの危険なルートは歩かなくて済むでしょう。

金額も一般的なビジネスセミナーと比較すると割高ですが、再現性が高く生きたノウハウを知るには安い金額です。

ましてはこれからビジネスを始めるあなたにとっては、十分な投資になるでしょう。

2015年3月 小樽商科大学を卒業。新卒で東証一部上場企業に入社し、省エネ設備と経費削減のコンサルティングで法人営業を5年経験。独立して未経験でYouTubeと動画制作を学び、2年間フリーランスとして活動。現在、大手電気メーカー系会社に就職し、WEB広告プランナーとして従事。

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